真っ赤な手

いよいよ明日が春香さんの誕生日なんですけど、
動画もイラストも何にも用意できてなくて焦っています。

ネタがあるときは時間がないし、時間があるときはネタがない。というジレンマ。
どうしよう。何かしなくちゃ。


続きからパンダのお話。とてつもなく暇な方はどうぞ。

■パンダの手が赤い理由■




P「ねぇ小鳥さん。今更聞くんですが、どうしてバラエティアニマルのパンダの衣装の肉球は真っ赤なんでしょう？」

小鳥「ふふふ、それはですね…」

もわわわわ～ん（効果音）

 

 

昔々、あるところにパンダとキツネがいました。
二匹はとても仲良しでした。

ある日、キツネは小包を持ってきてパンダにこう言いました。
「私が出掛けている間、この小包を預かっていてくれない？とても大事なものだから失くさないようにね」

「うん、分かった！キツネちゃんが帰ってくるまできちんと保管して見せるから！」

キツネが出掛けて行った後、パンダは小包を家の金庫に入れることにしました。
「ここに入れておけば、何があっても大丈夫だよね」
パンダは安心すると、昼食の笹を取りに林の方へ行きました。

林には友達のクマがいました。
「おはようパンダ。昨日の雨はすごかったね」
「うん、家が壊れちゃうかと思った」
「そう言えば、パンダの家は崖の下だったよね？
土砂崩れするかもしれないし、危ないから早く非難した方がいいよ」
「えっ！！」

パンダはとても不安になりました。
小包に万が一何かあったら、キツネを悲しませてしまう！と思い、急いで帰ることにしました。

しかし、帰った時にはもう遅く、家は土砂の中に埋まっていました。

「どどどどどどどどどどどどどどどどどうしよう！！」

パンダは無我夢中で土砂を掘り始めました。
「早く掘り出さないと、キツネちゃんに申し訳が立たないよ！」
けれど、パンダの小さな手でいくら掘っても、家の屋根すら見えてきません。

「どうしよう…どうしよう…」
もはやパンダは半泣き状態で掘り続けていました。

掘り始めてから30分ほど経ったころ、後ろから声が聞こえてきました。
「おーい！パンダー！」

パンダが振り向くと、何と友人の動物たちが、みんなこちらへやってくるではありませんか。
先頭にいたクマが言いました。
「さっき急いで帰っていったから、心配になって来てみて良かったよ。
みんなも連れてきたからもう大丈夫！」

見ると、遅れて数台の重機がやってきます。
「しょ、ショベルカーなんてどうやって借りてきたの？！」

「あんた、うちの財力ばかにするんじゃないわよ！」
クマの後ろにいたウサギが顔を出して言いました。
「ウサギ…ありがとう！」
「べ、別にただ重機が余ってただけなんだからね、ふん！」

そこで、パンダは小包のことを皆に説明しました。
「ふーん、そういうことならてっとり早いわ。リス、ネコ、あんたたちはキツネを呼びに行って頂戴。
パンダは家の見取り図を描いて。金庫のあるところを重点的に掘るわよ！」
ミミズクがてきぱきと指示を出します。

「うっうー分かりましたぁ！行ってきまーす！」
「あふぅ。めんどくさいけどやってあげるの。お詫びはおにぎり百個でいいから」

まず、重機で大雑把に掘り、何だかわからない生き物が持ってきたスコップを使って
みなで金庫を掘り出しにかかりました。
「ネズミ。どう？金庫は見える？」
双子のネズミが瓦礫の隙間に入り、金庫を探しています。
「あったよー！金庫が壊れて蓋があいてるから、小包だけ持ってくねー」

そして、パンダが一人で掘り始めてから3時間、やっと小包が見つかりました。
「良かった…。これでキツネちゃんに返せるよ…」
もう日は沈みかけ、空はきれいなオレンジ色をしていました。

「おーい！キツネさん連れてきたのー！」
ネコの声がします。後ろにはキツネがいました。

キツネはパンダに駆け寄るとこう言いました。
「パンダ！大丈夫？けがはない？」
「うん大丈夫！ほら小包も無事だよ！」
パンダは小包をキツネに差出しました。
するとキツネはびっくり。

「パンダ、あなたこの手はどうしたの！真っ赤じゃない！」
「えっ…」
いつの間にか、パンダの手は血で滲んで真っ赤になっていました。
「小包を探すために素手で掘ってたらこうなっちゃった」

キツネは悲しそうな顔をして言いました。
「そんなことしてくれなくても良かったのに」
「だって、キツネちゃんがとても大事なものだって言ったから…」

「だけど、パンダの安全の方が大事に決まってるでしょう！それに…」

キツネは小包の封を切りました。中にはピンクのリボンが入っていました。
「これは、パンダの誕生日プレゼントだったの。明日、誕生日だから。
預けておけば一番ばれないだろうと思って」

それを聞くとパンダはキツネに抱きついて泣き始めました。
「うわーん！ごめんねキツネちゃん！ありがとう！」
キツネもパンダの背中を優しくたたいて、
「私こそごめんなさい。こんなに手を真っ赤にさせちゃって。
崩れてきたのがパンダの留守中で本当に良かった！」
と言いました。

「二人だけで感動するのもいいけど、私たちのことも忘れないでよね」
「うん、ミミズクさん、みんな、ありがとう！」
「うむ。それで宜しい。…あれ？コアラさんは？呼んだはずなんだけど」
「え？見てないよ」
「ボクも見てないなぁ」

みなで辺りを見渡すと、遠くに二つの影が見えます。
「あれコアラさんじゃない？！」

「はぁはぁ。おくれてごめんなさい～。道に迷っちゃって～」
「うっうー！途中でコアラさん見つけて連れてきましたぁ！」

「あれ～。どうなりました？家が埋もれたって聞いたんですけど～」

 

おわり。

 

もわわわわ～ん（効果音）

 

小鳥「…っとまあ、こんな感じですね」

P「…というのは全部妄想で、しかも8割くらい一般向けに改変してあって、
本当はリボンの布が余ったから使いまわして経費節減ってことですよね小鳥さん♪」

小鳥「！！」





◆

適当ですいません。絵本的な雰囲気を出したかったんです。

ちなみに非一般向けは口には出して言えない、あんなことやこんなことがあったりなかったり。