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昨日の夜、寝る前に妄想しようと思って、ベッドの中でSSを考えていたら、
眠くなるどころか止まらなくなって3本くらい出来ちゃって、結局寝たのは4時頃でした。
朝起きるとき辛かった…。
これはそのうちの一本です。いつものダニサンクオリティで特に盛り上がる場面も無い淡々とした話です。
明日か明後日には2本目をうpするかもです。3本目は微妙。

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ちはやとねこ


ある時、窓から外を眺めていると、道路を挟んで反対側の電柱の隣に、
一匹の猫が座っていることに気付いた。
猫は一歩も動かずに、こちらをじっと見つめていた。
どこかで見たことがあるような、懐かしい、誰かに似た眼差しだった。

それから何日もの間、私が窓辺に立つ度に、あの猫がどこからともなく現れ、
いつもの場所に座って私を見つめるのだった。

「あなたは、何を待っているの?」

一度問いかけてみたが、猫が答える筈もなく、理由は分からないままだった。


「プロデューサー。あの猫は、私に何を求めているのでしょうか」

「猫?」

私は彼を窓辺に引き寄せ、向こうに座っている猫を指さした。

「確かに、何か言いたげだなぁ」

「ですよね」

彼は少し黙りこみ、こちらを見ている猫を見つめて、うーん、と呟いた。

「もし、俺が猫なら…俺が千早に求めることは、一つだけだろうな」

「何ですか?」

「俺の為に、歌って欲しい。かな」

「歌…ですか」

「まぁ、猫の考えることは、俺には分からないけどな!」

笑いながら、彼は自分の机に戻って行った。


ふと思い返すと、最近、仕事もレッスンも関係なく、誰かの為だけに歌うということが、
一度もなかった気がした。

「私の歌、聞いてくれますか?」

猫が小さくうなずいたように見えた。

私は、何も考えずに歌った。いつもは、細心の注意を払っているような事柄が、その時は一切気にならず、
そして、気にする必要が無いほどに、歌い上げることが出来た。

私が歌い終わると、猫は満足したかのように、みゃあ、と鳴いて去って行った。
それ以来、その猫には二度と会うことがなかった。

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